親しき仲にも借用書あり

利息について


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利息を取る場合は必ず記載を

point 利息とは、期限前に発生する元金に対する利用料のようなものです。

 知人間でのお金の貸し借りの場合、温情から無利息にする場合が多いかもしれません。

 もし、知人間での金銭消費貸借契約で利息を取るというなら、 利息を取る旨の約定 をしなければ取ることが出来ません(なお、例外として商人間において金銭消費貸借契約をしたときは、約定がなくても商事法定利率(年6%)の利息を取ることができます(商法513条1項))。

 金銭消費貸借契約というのは、もともと無利息を原則とする契約類型ですので、原則として利息を取る旨の約定をして初めて、民法404条の「利息を生ずべき債権」となるのです。

 ですから、知人間での金銭消費貸借の場合は、利息を取るのであれば、必ず利息についての定めを明確に記載しておく必要があります。

 利息を取る旨の約定がなくても民事法定利率(年5%)分の利息を取れるものだと勘違いしている方も多いようですが、それは期限到来後に発生する 遅延損害金(遅延利息) と混同しているのだと思います。(利息と遅延損害金の違いについては、遅延損害金のページ を参照)

 ただし、利息を取る旨の約定 はしてあるが、利率 だけを決め忘れていたような場合には、民事法定利率の年5%が利率となるという規定が民法にはあります(民法404条)。

 ちなみに、現代は低金利時代ですので、年5%という利率は今の時代では高利率と言えるでしょう。そういった観点から、時代に合わせた民法改正の議論もされているようです。

 利率を約定する場合には、利息制限法の上限(本ページ下段に記載)を守ってください。

 利息制限法の上限を超える部分の利息は無効になります(さらに出資法にも違反するような高金利の場合は刑事罰の対象になります)。

 借主の側から見れば、利息制限法の上限を超える利息を支払ってしまった場合には過払いによる返還請求が可能になります。





 ちなみに、利息を「利率」ではなく、「固定額」で記載してある借用書を目にすることがあります。

 例えば、「利息は、まとめて○○万円とする」というような記載です。

 このように固定額で利息を定めてしまうと、年率に換算し直すと利息制限法を超える利息を取ってしまう危険性があります。

 特に、分割払で「期限の利益喪失約款」がある場合は要注意です。

 期限の利益喪失約款が規定されている契約では、早い段階で期限の利益喪失事由が発生すると、その時点で固定額で定めた利息を含めた全額について支払い期限が到来することになります。

 すなわち、例えば、「利息は、まとめて10万円とする」という規定をした場合、1か月目で期限の利益喪失事由が発生してしまうと、たったの1か月で利息が10万円にもなるという事態に陥り、利息制限法に違反する結果を招いてしまうのです。

 そこで、もし貸主の温情で、「利息を後払いにし、最終的な利息額は10万円を限度にしてあげたい」という要望がある場合には、『利息は年率○%とする。』というように一応『年率』を定めた上で、『但し10万円を超える場合には、10万円を超える部分を免除する』等・・・借用書の書き方にも工夫を加えると良いでしょう。





 なお、分割払いの場合の利息の支払方法については、@「元金均等払い(利息毎月払い)」 A「元金均等払い(利息後払い)」 B「元利均等払い」といった支払方法があり、それぞれメリット・デメリットがあります。

 詳しくは、「借用書の書き方は慎重に」の「6、分割払いの場合の利息の支払方法」 を、ご参照ください。

※ とにかく、利息を取る約定をする場合には、利率の他、利息の支払方法が債務者に明確に解るような書き方をしておかないとトラブルになります。





  【利息の計算式】

利息額=残元金×年利(%)÷365日×当期の日数

 利率を定める場合、利息制限法の上限を超えないよう注意して下さい。

 また、分割払いの場合、毎月の支払により 「残元金」は徐々に減少 していくことに注意が必要です。
 
 今は便利な利息計算ソフトなども出回っていますので、支払計画の概算を立てる場合などに利用すると良いでしょう。

 なお、期限が過ぎた場合には、利息ではなく、遅延損害金に性質が変化します。利息と遅延損害金は法的には別ものですが、両方を同時に取ることはできません。

 利息は、あくまで期限までの元本の利用料みたいなもので、これに対し遅延損害金は、期限後の損害の填補のためのものというような感じでとらえてください。


point 注意して欲しいのは、 分割払いで月々の支払が滞った場合 の処理です。

 期限の利益喪失約款 を定めていなかった場合は、期限が到来した支払分については遅延損害金の対象になりますが、期限がまだ到来していない残金については遅延損害金の対象ではなく利息の定めがあれば利息の請求でいくことになります。

 これに対して、期限の利益喪失約款が規定されている場合、例えば、期限の利益喪失事由の各号のひとつに、「1回でも支払を怠った場合」 という号が入っている場合には、1回でも支払を怠った時点で、残元金全額についての期限が到来しますので残元金全額を遅延損害金の対象とすることができます。





複利(重利)について

 上記の利息の話は元本に対する利息の話でした。
 当事務所には利息に対しての利息はつかないのかというご質問が寄せられることがあります。

 利息に対する利息のことを、複利(重利)といいます。利息に対して利息を取るには、複利(重利)の特約が必要です。
 ただし、複利(重利)の約定がなくても、支払がないまま1年以上が経過した延滞利息分については、債権者が催告をして債務者がこれを支払わないときには、債権者は1年以上延滞された利息分に限り元本に組入れることができます(民法405条)。催告は内容証明郵便でしてください。

 複利の特約は金融業者等がする場合が多いです。親類・友人・知人間で、複利の特約まですることは、返済額が 雪だるま式に膨れ上がる ことから後々遺恨を残す結果となること(利息制限法をオーバーする額にまで膨れ上がると過払いとなり返還しないといけません)や、利息の計算が複雑になってしまうこと等から、当事務所では、複利の特約を付した借用書の作成や相談はお断りしております
利息制限法の上限(利息制限法1条)

 10万未満     年率 20%    
 10万〜100万未満  年率 18%    
 100万以上    年率 15%   
point 借用書の作成の際は、当事務所の
各種コースをご利用ください

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2017 . 1 . 1 更新

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